和同産業が開発、GPS搭載「ロボット草刈り機」上位機種の機能
和同産業(岩手県花巻市、三国卓郎社長)は、ロボット草刈り機「ロボモアKRONOS」の上位モデルを開発した。全地球測位システム(GPS)を搭載するなどして、草刈りの対応面積を現行モデルの3000平方メートルから4000平方メートルに拡大した。発売は7月29日で現在予約を受け付け中。消費税込みの価格は本体が51万1500円、充電ステーションが19万2000円。果樹園や工場などを中心に年間300台の販売を目指す。
ロボット草刈り機はあらかじめ作業したいエリアをワイヤで区切り、この中をロボットがセンサーで感知して動き回る。現行モデルは必ずワイヤに沿って移動する。
これに対して上位モデルの「MR―400」は、GPS機能により目的地に最短距離で移動するため、作業効率を大幅に高められる。
さらにエリア内の特定のポイントを指定し、草の多い場所を重点的に刈り取るようにすることも可能。「これまでは先が狭かったり、奥まっていたり、行きにくい場所で刈り残しもあった。『MR―400』なら、そうした場所まで入り込んで作業できる」(事業企画部国内企画推進課)という。
操作はすべてスマートフォンの専用アプリケーションで行う。スケジュール設定も現在は1日単位だが、MR―400では1週間単位で曜日ごとの時間設定も可能となる。
また草の状態に合わせて充電時間を「ゆっくり充電」モードに切り替え、蓄電池の寿命を長くする「バッテリーセーブ機能」も設けた。エリアを決めるワイヤも従来のアルミニウム製から耐腐食性を高めた鉄製に変更。強度を高め、断線のリスクを抑えた。
日刊工業新聞 2024年05月21日