建設現場の労働力不足改善へ…油圧ショベルをICT化、日立建機が後付け装置
日立建機は15日、国内市場向けに、標準仕様の油圧ショベルに3次元(3D)設計データとバケットの位置情報との差のガイド機能を後付けする装置を発売したと発表した。顧客は油圧ショベルをそのまま、情報通信技術(ICT)建機として使用できる。消費税抜きの価格は450万円。ICT施工を今後始める顧客や複数台のICT建機を求める顧客向けに拡販する。
同装置「ソリューションリンケージ マシンガイダンス」は、20トンクラスの油圧ショベル「ZX200―7」向けで、対象機種を順次拡大する。
油圧ショベルに取り付けたセンサーから得るデータを活用して、モニターに設計図面と比較したバケットの位置や角度を分かりやすく表示。オペレーターの施工運転をサポートする。
優れたマルチパス処理機能を備えた4周波マルチ全地球測位衛星システム(GNSS)により、安定した現場運用を実現する。またウェブアプリケーションで、ICT施工に必要な設定やステータス確認などが可能。車体の設定やトラブルの対応で現場に出向く手間を大幅に削減できる。
日立建機は、同装置を通じたICT建機の普及により、建設現場の労働力不足の改善につなげる。
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日刊工業新聞 2024年05月16日