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変わるサステナブル情報開示、企業への影響と対応を学ぼう

日刊工業新聞社産業研究所「グリーンフォーラム」主催シンポ

日刊工業新聞社産業研究所が主宰する環境問題研究会「グリーンフォーラム」は5月30日14時から、特別シンポジウム「変わるサステナ情報開示 SSBJ基準~企業への影響と対応」を開く。会場は日刊工業新聞社西日本支社(大阪市中央区)。2024年度中の公開が予定されているサステナビリティー情報開示の基準について、関西学院大学の阪智香教授が公開草案と内容を解説する。企業からはクボタ環境推進課⻑の外山幸子氏、積水ハウス環境推進部長の井阪由紀氏が登壇する。参加は無料。

詳細・申し込みは「モノづくり日本会議」のホームページから。
 https://www.cho-monodzukuri.jp/event/show/id/gvxbstpwua

【SSBJとは?】
 SSBJ(Sustainability Standards Board of Japan)は日本の財務会計基準機構(FASF)のもとに設置された、気候変動リスクの情報開示を巡る日本基準を検討するための組織。SSBJは、気候変動リスクなど国際的なサステナビリティ開示基準の開発に対して意見発信を行ったり、国内基準の開発を行うための体制を整備したりする役割を担う。2025年3月までに日本版基準を公表するとしており、3月期決算の企業は2026年の有価証券報告書から適用できる。

国際サステナビリティ基準審議会ISSB(International Sustainability Standards Board)の基準では開示項目の一つである温室効果ガス排出量は、スコープ1・2基準(自社拠点での燃料や電力使用など)に加え、自社外も対象とするスコープ3基準での開示を求めた。他に気候変動がビジネスや財務に与える影響、炭素クレジットなども項目に入った。

SSBJの13人の委員の一人である阪教授は会計学が専門。主に環境会計、ESGディスクロージャーなどを研究している。

【関西学院大学 阪 智香 教授プロフィール】
関西学院大学商学部専任講師、助(准)教授を経て2008年より教授。 現在、
・財務会計基準機構サステナビリティ基準委員会(SSBJ)委員
・金融庁金融審議会専門委員「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ」
・金融庁企業会計審議会委員
などを務める
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松木喬
松木喬 Matsuki Takashi 編集局第二産業部 編集委員
サステナ開示基準作成に携わる阪先生から直接、お話しをうかがえます。またTCFDなどの開示で高評価を得ているクボタ、積水ハウスの担当者からもポイントをうかがえます。クボタは天候不順からの影響が大きい「農業」と「水」がマーケットであり、具体的なリスクと機会を開示しています。積水ハウスは日本最速級でTCFD提言にそった開示をしました。200億円以上、100億円以上とリスクを定量化しています。

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