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炭素複合材が低迷…東レの前3月期、当期益69%減

東レが13日発表した2024年3月期連結決算(国際会計基準)は、事業利益が前期比6・9%増の1026億円、当期利益が同62・3%減の304億円で増収当期減益となった。自動車市場や航空機需要の回復により、機能化成品セグメントや炭素繊維複合材料セグメントで稼働率が向上。一方で炭素繊維複合材料事業において、風力発電翼用途の需要低迷で減損損失を計上したことが営業利益や当期利益に影響した。

単位億円、増減率%、下段通期見通し、▼は赤字・マイナス。配当がある場合の上段カッコ内は前の期の実績、下段通期見通し

25年3月期連結業績予想は、売上高が前期比6・3%増の2兆6200億円、当期利益が同3・7倍の810億円を見込む。価格転嫁の推進や収益改善策の実行により、全セグメントで増収事業増益を見通す。

また、機能化成品セグメントにおけるサプライチェーン(供給網)在庫調整の解消のほか、炭素繊維複合材料セグメントでの民間旅客機需要の回復や、産業用途での顧客在庫調整局面の終了を想定する。

設備投資は2400億円(前期比59・4%増)を計画する。炭素繊維の生産設備などに充てる。

日刊工業新聞 2024年05月14日

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