パナソニックHDが前3月期を下方修正した理由
パナソニックホールディングス(HD)は24日、2024年3月期連結通期業績予想の各利益段階を下方修正したと発表した。営業利益は2月予想比400億円減の3600億円(前期比24・8%増)、当期利益は同200億円減の4400億円(同65・7%増)。傘下のパナソニックオートモーティブシステムズ(PAS)の一部事業で、のれんの減損損失を計上したことなどが響いた。
パナソニックHDは車載事業のソフトウエア開発などの投資強化のため、24年度末までに米投資ファンドにPAS株式を売却すると発表済み。株式を譲渡する場合は24年3月期以降に約500億円の損失が生じる見込みだが、このうち24年3月期連結業績への影響は軽微とする。
一方、24年3月期売上高の予想は同1000億円増の8兆5000億円(同1・4%増)に上方修正した。為替が想定より円安で推移し、一部の事業会社で売上が伸長した。
日刊工業新聞 2024年04月25日