三井化学が市原工場のフェノールプラントを停止する背景
三井化学は、市原工場(千葉県市原市)のフェノールプラントを2026年度までに停止する。中国を中心としたプラント新増設に伴う供給過多や、国内需要の縮小などが響いた。合理化に取り組んできたものの、生産を維持するための収益確保が困難だと判断した。これにより、フェノールの生産能力は単純計算で約3割減となる。
市原工場におけるフェノールの生産能力は年19万トン。対象製品はフェノール、アセトン、α―メチルスチレン。フェノールの生産は市原工場のほか、大阪工場(大阪府高石市)、合弁会社による中国上海市の工場の3拠点で手がけている。市原工場は1970年にフェノールの生産を開始した。
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日刊工業新聞 2024年04月05日