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【ディープテックを追え】所要時間8割減、3Dプリンターで建設現場の型枠作成

DigitalArchi(デジタルアーキ、神奈川県鎌倉市、松岡康友最高経営責任者〈CEO〉)は3Dプリンターと再生プラスチックを使い、建設現場の効率化に乗り出す。建設現場で職人が作る型枠の作成を3Dプリンターで代替する。建設業で深刻な人手不足の問題を改善する。

現状、建設現場ではコンクリートを成型する際に型枠を使う。多くの場合、現場で職人が構造物に合わせて作る。一方、建設業では人手不足ながら、建設投資額は増加しているため需給バランスが崩れつつある。

そこでデジタルアーキは3Dプリンターで型枠を作る。現場で作るのではなく、工場などで事前に作る。従来工法に比べ、約8割、所要時間を減らせる。

型枠を作成する3Dプリンター

型枠の材料には金属などに比べ、材料費が安く、持ち運びやすいメリットからプラスチックを使う。また型枠は使用後に回収し、次の型枠製造に使うことで、リサイクル材を使いたい顧客にも配慮する。

建設現場に3Dプリンターを応用するスタートアップは多い。同社の強みは型枠の設計や3Dプリンターの制御など、ソフトウエアの面だ。松岡CEOは「3Dプリンターは異なった動きを繰り返して構造物を作る。また、効率的な製造スケジュールの設定なども必要だ。そのため3Dプリンターの制御などソフトウエアの開発が重要になる」と話す。

2月には慶応イノベーション・イニシアティブと三井住友海上キャピタルから資金調達した。2023年に実証実験を始めた。24年には本格的に受注を始め、25年に量産設備を整える計画だ。まずは高価格帯の複雑な構造物の型枠から受注を始める。

25年までに廃プラスチックを回収するサプライチェーン(供給網)を構築。型枠設計や製造を自動化できるように開発を進める。26年以降に対応できる型枠の種類を増やしながら海外展開も狙う。

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