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全固体電池の材料開発急ぐ、大阪ソーダが研究棟新設

全固体電池の材料開発急ぐ、大阪ソーダが研究棟新設

大阪ソーダの電池研究棟

大阪ソーダは研究センター(兵庫県尼崎市)に、硫化物を扱うことができる電池研究棟を新設した。全固体電池の負極に用いる材料「超高イオン導電性ポリマー」を開発する。研究開発から電池の評価まで一貫して対応できる体制を整え、全固体電池向け材料の開発スピード向上を図る。

新設した電池研究棟は2階建てで、延べ床面積は340平方メートル。分析・評価機器なども導入し、2024年春ごろの稼働を予定している。

全固体電池の材料開発では、既存の総合研究開発センター(兵庫県尼崎市)でも専用の研究室を2部屋増やし23年11月から順次稼働を始めた。電池研究棟と研究室の整備などを合わせた投資額は約10億円で、今後も次世代電池向けの投資は行う計画だ。

大阪ソーダは22年に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金に採択され、ポリエーテル重合技術とアクリル重合技術の機能性を融合させ、イオン導電性や負極体積変化の追随性が高い超高イオン伝導性ポリマーを開発している。


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日刊工業新聞 2024年03月13日

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