化学物質の情報伝達ルールは統一に向かうか。NEC「ケムシェルパ」に移行

17年度から。大手製造業ではキヤノンに次いで2社目

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 NECは2017年度、取引先との化学物質情報のやりとりを経済産業省主導で開発した新方式「ケムシェルパ」に移行する。16年度上期(4−9月)に新方式に対応する社内ITシステムの開発に着手し、17年度初めに稼働させる。国内外のサプライヤーにも新方式への移行を呼びかける。大手製造業でケムシェルパへの移行時期を明らかにするのはキヤノンに続いて2社目で、他社の動向が注目される。

 ITシステムはケムシェルパのルールに従い、電子データで製品に含まれる化学物質情報を管理する。サプライヤーから受け取った物質データを取り込んだり、法規制への適合を確認したりする。

 NECはサプライヤー説明会を16年度下期(10月−17年3月)に開く予定で、ケムシェルパ用の情報記入シートの利用を呼びかける。17年度に新システムを稼働した後、しばらくは既存方式の記入シートでもデータを受け取るが、夏ごろにはケムシェルパ用シートに一本化する。既存方式の導入時には、日本で1200社、中国で100社以上のサプライヤーが対象だった。

 ケムシェルパは製品に含まれる化学物質情報を取引先に伝える共通ルール。ケムシェルパを利用する企業同士ならば、対象物質などが共通なので円滑に情報を伝達できる。電機・電子業界にある複数の方式を集約するために経産省が企業と開発を進めてきた。15年秋から記入シートを配布している。

 NECはパナソニックや村田製作所などが参加するアーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)方式を採用してきた。キヤノンは17年前半にケムシェルパへ移行する予定だ。完成品メーカーがケムシェルパへの移行時期を決めると、サプライヤーも準備を始められる。

日刊工業新聞2016年3月24日環境面

COMMENT

松木喬
編集局第二産業部
編集委員

まず、前の記事では「スキーム」と書いていましたが、今回はから「方式」にしました。電機・電子業界に2つ方式(スキーム)ができてから、ほぼ10年。各社がケムシェルパに乗り換えると、ようやく統一されます。そのスキームとは、部品、電線、プラスチックの筐体などに含まれる化学物質の情報を取引先に伝えるルールです。情報を受け取る側の大企業(完成品メーカー)の考え方がまとまらず、2つのスキームが存在していました。

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