ロボと自動車の融合…「小型EV」スタートアップが投入
リーンモビリティ(愛知県豊田市、谷中壮弘社長)は、小型電気自動車(EV)「Lean(リーン)3」を完成、2025年夏に台湾で発売する。早ければ26年までに日本にも投入する。同社は22年設立のスタートアップ。完成したEVはロボット制御技術を取り入れ、エアコンも搭載した。価格は70万―90万円で設定する方向で検討しており、30年には年間5万台の販売を目指す。(東日本・西日本に関連記事)
リーンモビリティは自動車メーカー出身者らが集まり、小型モビリティーを開発している。リーン3は同社の初号機となるもので、容量8キロワット時のリチウムイオン電池(LiB)を搭載した3輪車。全長2470ミリメートル、高さ1570ミリメートル。日本では原動機付きミニカーのカテゴリーに属する。台湾で発売する場合は2人乗りとし、最高時速80キロメートルで走行が可能。
カーブ走行時には最適な車体傾斜角度を算出するほか、悪路でも前輪が最適な高さを維持して車両の安定化を実現するなど「ロボットと自動車のハイブリッドといえるモビリティー」(谷中社長)。満充電で約100キロメートル走行でき、都市部での利用を見込んでいる。
生産は台湾の自動車関連会社を活用する予定。販売は直営店を開設し、メンテナンスにも対応する。初年度3000台の販売を見込む。
台湾での販売が軌道に乗れば日本にも直営店を設けて販売に乗り出す。26年には欧州でも発売する計画だ。
日刊工業新聞 2024年02月23日