ニュースイッチ

リチウム回収効率464倍向上、弘前大学が高速技術

リチウム回収効率464倍向上、弘前大学が高速技術

考案した2電源3電極式電気化学ポンピングセルの構造と反応の模式図(弘前大学提供)

弘前大学の佐々木一哉教授と新村潔人助教らは、高純度リチウムの回収技術を開発した。リチウムイオン水溶液を電解質隔膜で仕切り、電圧をかけてリチウムイオンのみを通過させる。1時間・電極1平方メートル当たり1・4キログラムのリチウムを回収できた。回収効率は従来の464倍に向上した。規模を拡大しやすいとし、実用化研究を進める。

リチウムイオンのみを通過させるLLTO電解質隔膜で水溶液からリチウムイオンを抽出する。従来は電解質隔膜を挟むように2枚の電極を配置し、電圧でイオンを通過させていた。

新手法では負極側に3枚目の電極を追加し、水素イオンを水素ガスに変換した。この電極はスポンジ状で表面積が大きく、電気化学反応を加速する。

3枚の電極の電位差を調整しつつ全体の電圧を上げた。通電発熱を抑えながら、リチウムイオンの通過速度を向上できた。

リチウム回収率は1時間・電極1平方メートル当たり1・4キログラム。エネルギー効率は1ワット時当たり1・4ミリモルだった。

リチウムイオンを含む塩水や廃電池からの回収技術として実用化を進める。

日刊工業新聞 2024年02月23日

編集部のおすすめ