どうなるALSOKの「ドローン」サービス!官邸侵入、ホワイトハウス落下の余波は?

今年度から太陽光パネルの監視を本格展開する予定だが、、新たな警備ニーズも

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ALSOKが開発中の飛行ロボット
 綜合警備保障(ALSOK)は小型飛行ロボットを活用したセキュリティーサービスを2015年度にも始める。複数のローターを持つ小型飛行ロボットにカメラやセンサーを搭載。橋や道路など社会インフラのメンテナンス補助のほか、大規模施設の警備など、無人領域での警備・点検活動を省力化するのが狙い。ロボット単体の販売ではなく、自社のノウハウやサービスと組み合わせたロボット点検・警備システムとして展開する方針。
 
 ALSOKは国土交通省が直轄現場を使ってインフラ点検ロボットなどの性能評価を行う「次世代社会インフラ用ロボット実証プロジェクト」にも参加している。10月の現場実証に向け、飛行型ロボットを使った橋点検システムの開発を進行中だ。同システムはレーザーセンサーを使い飛行ロボットと点検対象の接触を防ぐのが特徴。橋とロボットをワイヤでつなぐことで、故障や事故による落下も防止する。

 飛行ロボットの産業化機運は国内外で高まっている。国内では千葉大学発ベンチャーの「自律制御システム研究所」が、今秋から飛行ロボットの量産をスタートする計画。米国では米アマゾンが飛行ロボットによる配送を計画するほか、グーグルが飛行ロボットベンチャー「タイタンエアロスペース」を買収するなど、関連市場が活発化している。

 ALSOKは警備分野での活用を見込み、1982年にロボット開発をスタート。2002年から警備ロボットの開発を始め、これまでに累計20台の販売実績を持つ。飛行ロボットのセンサーシステムにも、警備ロボットで培った技術・ノウハウが活用されている。今後は警備ロボット、飛行ロボットの2テーマを中心に事業展開を図るほか、介護分野でのロボット開発も検討している。
(日刊工業新聞2014年08月22日 機械・ロボット・航空機面)

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 政府は飛行ロボット(ドローン)に関する規制強化を急ぐ。首相官邸屋上にドローンが落下した問題を受け、国土交通省など各省庁が運用ルール見直しや許認可制導入などについて情報交換する「連絡会議」を設置、24日にも初会合を開く。ドローンは農業や老朽インフラ点検などへの活用が期待され、既にセコムがドローンを防犯・防災ビジネスに活用する方針を示すなど民間企業も注目する。規制と普及のバランスをどう取るのかが今後の焦点になる

 23日に菅義偉官房長官が連絡会議を設置すると表明した。杉田和博官房副長官の下に国交省のほか総務、経済産業、警察などの各省庁が参画する。菅官房長官は会見で「早急に運用ルールの策定や制度の見直しなどを検討し、できることは早急にやる」と述べた。官邸など重要施設上空での飛行制限などを検討する見通しだ。

 遠隔操作を含めて自律的に上空を飛行するドローンは、航空法や電波法などが絡むため、これまでも国交省や総務省など複数の省庁が安全確保と普及促進のバランスに配慮したルール作りに向けて議論してきた。

 国交省は14年末にドローンに関する検討チームを設置したほか、経産省と共同で橋やトンネルなどを点検するドローンの開発を支援してきた。内閣府も地方創生の一環としてドローンの実証特区の創設を検討している。日本国内では数千機が飛ばされているといわれており、商用利用が急速に広まりつつある。

 ドローンへの期待は大きい半面、14年秋にはマラソン大会中にドローン落下事故が起こるなど問題も発生してきた。1月には米国のホワイトハウスにドローンが落下した事件が発生。米国でも商業利用時の規制作りが進んでいるほか、フランスやドイツなどでも規制を行っている。

 ■ドローン規制の論点
 ・重要施設の飛行制限(官邸や皇居、原子力発電所、自衛隊施設など)
 ・購入時の住所・氏名確認の義務化
 ・免許制の導入

日刊工業新聞2015年04月24日2面

COMMENT

明豊
執行役員デジタルメディア局長 DX担当

 ALSOKでは昨年9月にドローンを使ったメガソーラー発電施設におけるパネル点検を実演、今年度から本格サービスを展開する予定だった。ALSOKはメガソーラーの警備業務で国内最大シェアを誇る。ドローンを使った効率的なパネル点検サービスも組み合わてビジネスを拡充できる。5月には第1回国際ドローン展(日本能率協会主催)が幕張メッセで開催されるなど、ドローンビジネスは注目度が高まっているが、ALSOKに限らず今後は商用利用の基準と、逆にドローンへの警備ニーズも出てきそう。

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