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ヤマハ発動機の今12月期、4期連続で営業最高益の要因

ヤマハ発動機は14日、2024年12月期連結業績予想で売上高と営業利益が4期連続で過去最高を更新する見通しだと発表した。24年12月期から国際会計基準(IFRS)を任意適用するが、従来の日本基準で算出した場合の売上高予想は前期比7・7%増の2兆6000億円、営業利益予想は同1・7%増の2550億円となる。コア事業と位置付ける2輪車事業では新興国向けのプレミアムモデルの供給が改善。マリン事業では大型船外機の新モデル発売とアジアの堅調な需要が増収に寄与する。

オンラインで会見したヤマハ発の日高社長

24年12月期を最終年度とする3カ年中期経営計画で掲げた売上高2兆2000億円や、株主資本利益率(ROE)15%水準(3年平均)といった指標も達成する見通し。IFRSに基づき算出した売上高予想は2兆6000億円、営業利益予想は2600億円となる。

2輪車の世界販売台数は前期比約3%増の496万6000台を計画。成長事業では電動アシスト付き自転車の在庫適正化を図る。表面実装機などのロボティクス事業は下期(7―12月期)の需要回復を予想する。新規事業の売上高は医療分野やモビリティーサービスの立ち上げで100億円になる見込み。

日高祥博社長は14日のオンライン会見で、半導体の調達難について「23年末でほぼ解消した」と述べた。ただ、能登半島地震で被災した半導体メーカーがあり「4月の生産までは確保できているが、その先の見通しが立っていない部分がある」と明かした。

日刊工業新聞 2024年02月15日

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