「物流の2024問題」に対応…トヨタ、荷物混載導入率4割に
トヨタ自動車は、トヨタが輸送ルートを手配し、異なる部品メーカーの荷物を混載する「引き取り物流」の導入率が2024年1月時点に全国で約4割に上ることを明らかにした。地域別では東海地方で約5割の1次取引先をカバーし、九州と東北地方では約9割を実現する。働き方改革に伴う規制でドライバー不足や輸送力低下が懸念される「物流の2024年問題」に対応するほか、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現につなげる。
これまで取引先の部品メーカーがそれぞれトラックを用意し、トヨタに部品を「届ける」方式をとっていたが、最近ではトヨタが部品を集める「引き取り物流」に変更している。トヨタの集荷により、トラック1台分の積載率を上げられるほか、荷量の変動に柔軟に対応でき、輸送効率の改善が期待できる。
また、22年からは長距離幹線輸送の効率化も図る。2台のトラックを連結した全長25メートルの「フルトレーラー」を導入。例えば、愛知県豊田市とトヨタ自動車九州の工場を結ぶ場合では、トラック2台で運ぶより、ドライバー数では約5割減、二酸化炭素(CO2)排出量では4割減を実現する。
【関連記事】 トヨタの世界戦略を支える強力な「日独連合企業」
日刊工業新聞 2024年02月06日