中古車販売が4年ぶりプラス、価格は依然高い水準
日本自動車販売協会連合会(自販連)が17日発表した2023年の中古車登録台数は、前年比1・9%増の356万2068台となり、4年ぶりに前年実績を上回った。半導体不足の解消が進んで自動車の生産が回復したことで、中古車の品薄も改善に向かっている。そのため価格は、23年8―9月に大幅な下落が続いた。同11―12月の価格変動は落ち着きを見せているが、コロナ禍前と比べるとまだ高い水準にある。
年間の中古車登録台数は4年ぶりに前年比増加に転じたが、水準としては21年の約372万台、コロナ禍前の19年の約384万台にはまだ届いていない。
23年は車種別では乗用車が前年比2・1%増の310万3739台。内訳は普通乗用車が同5・1%増の187万2493台。小型乗用車が同2・1%減の123万1246台となった。トラックは同0・7%増の37万1873台で、このうち普通貨物車は同0・4%増の16万4612台、小型貨物車は同1・0%増の20万7261台だった。
23年12月単月の中古車登録台数は前年同月比9・1%増の29万1993台で、9カ月連続のプラスだった。
中古車競売大手のユー・エス・エス(USS)のオークションデータでは、12月の出品台数は同2・8%増の23万5504台で17カ月連続の増加。12月の平均落札価格は同2・0%増の101万6000円と、2カ月連続で小幅の上昇となった。ただ、19年12月の69万6000円と比べると水準は依然として高い。
日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)によると「23年8―10月は中古車の品薄が改善し、平均落札価格が前年同月より10%程度下がった。23年11、12月の価格はコロナ禍前と比べるとまだ高い水準にあるが、価格の変動は落ち着いている」としている。