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水素エンジン船外機、ヤマハ発動機が試作機開発

水素エンジン船外機、ヤマハ発動機が試作機開発

カーボンニュートラルに向けた水素エンジン船外機の開発試作機

ヤマハ発動機は7日、水素エンジン船外機の試作機を開発したと発表した。船外機やボートなどのマリン事業のカーボンニュートラル温室効果ガス排出量実質ゼロ)達成に向け、電動化だけでなく新たに水素の取り組みも加えて開発を加速する。

マリン商品は陸上を走る車の約10倍のエネルギーを必要とする。そのため「バッテリーによる電動化技術だけではカーボンニュートラルを達成できない」(丸山平二取締役)と捉え、短距離は電動、長距離はバイオ燃料や水素を活用したエンジンという使い分けを想定する。

エンジン本体に違いはなく、開発や製造には既存の内燃機関の技術を応用できる。ただ水素燃焼で発生した水による腐食などの問題に対応する必要があり、「市場投入時期は未定」(同)としている。

試作機は、米国・フロリダ州で2024年2月に開かれる展示会「マイアミインターナショナルボートショー2024」に出展する。展示後に主力市場の米国から水素エンジン船外機を載せた船の試乗会を実施する予定。

日刊工業新聞 2023年12月08日

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