ダイヤモンド半導体デバイス、佐賀大が宇宙通信向け開発に挑む
佐賀大学は6日、ダイヤモンドを素材とした宇宙通信向け高周波パワーデバイスの開発を始めると発表した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)、呉工業高等専門学校と共同で進める。5年間で人工衛星に搭載する送信用マイクロ波電力増幅デバイスの実用化を目指す。第6世代通信(6G)など民生品にも応用の可能性を探る。
今回の開発は文部科学省の「宇宙開発利用加速化戦略プログラム」に基づき取り組む。呉工業高専が持つナノメートル(ナノは10億分の1)規模の半導体リソグラフィー技術を利用する。佐賀大の嘉数誠教授は「ダイヤモンドは放射線への耐久性もあり宇宙での利用に適する」と話し、新素材の可能性に期待した。
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日刊工業新聞 2023年12月07日