スズキが「スペーシア」6年ぶり全面刷新、車内の快適性高めた工夫
スズキは9日、ハイトワゴン系の軽乗用車「スペーシア」「スペーシアカスタム」を6年ぶりに全面刷新し、22日に発売すると発表した。車室空間の快適性を向上。新たな予防安全システムを採用した。消費税込みの希望小売価格はスペーシアが153万100円から、スペーシアカスタムが180万1800円から。2車種合わせて国内で月販1万2000台を目指す。
同日開いた発表会で、鈴木俊宏社長は「デザイン、予防安全技術、ユーティリティー、燃費性能と、オリジナリティーあふれる魅力をたくさん詰め込んだ」と紹介した。
デザインは大容量のコンテナをモチーフにした。新型コロナウイルス感染症などで変化した生活様式やニーズを踏まえ、後席に多用途対応の「マルチユースフラップ」を採用。フラップの位置や角度を調整することで、走行中の姿勢を安定させたり、座面に置いた荷物の落下を防いだりできるようにした。
走行性能ではマイルドハイブリッドを搭載し低燃費を実現した。超高張力鋼板(超ハイテン)の使用率を高めるなどしてボディーを軽量化。前席だけでなく後席周りにも遮音バッフルを採用し、パワートレーン(駆動装置)の透過音やロードノイズを低減した。安全面ではミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキを搭載した。
日刊工業新聞 2023年11月10日