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「創業以来の危機的状況」…住友化学の4-9月期、過去最大の当期赤字

住友化学は1日、2024年度までの業績改善策と、国内エチレンプラントの再編を含む構造改革の一部を発表した。石油化学需要の低迷などで2023年4―9月期連結決算(国際会計基準)は過去最大の当期赤字となった。市況に左右されにくい事業構造を目指し、24年4月をめどに構造改革の骨子、24年半ばには新中期経営計画を発表する予定。

「創業以来の危機的状況だ」。岩田圭一社長はこう気を引き締めた。通期予想でも会計基準の違いはあるが、過去最大950億円の当期赤字(前期は69億円の黒字)に転落すると下方修正。需要減少の石化を含むエッセンシャルケミカルズ部門の低迷などが響く。

業績改善策としてすでに着手しているのは、事業再構築などを通じて24年度までの約5000億円のキャッシュ創出と約500億円の収益改善だ。事業再構築として偏光板で一部ラインを停止し、有機ELや車載向けに経営資源をシフトする。約30件のビジネスユニットで事業売却を含めた再構築も検討する。

さらに抜本的な構造改革として石化関連の再編を打ち出す。特に事業構造として市況に影響される石化製品は大きな課題だ。脱炭素への取り組みも加速する。国内では30年めどの完成を予定するバイオエタノール由来のエチレン・プロピレンプラント新設、既存エチレンプラントの共同運営を検討。ペトロ・ラービグの競争力強化に向けては、合弁相手のサウジアラムコと「石油精製でどう高めていくか」(岩田社長)が重要とみる。


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