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エンジン不正の訴訟で業績悪化…日野自動車の通期予想、赤字220億円に転落

日野自動車が海外で抱えるエンジン認証不正に関する訴訟が再び業績悪化に響いている。2023年7―9月期連結決算で米国の集団訴訟の和解金347億円を特別損失として計上。24年3月期に見込んでいた4期ぶりの当期黒字が一転、220億円の赤字に転落する。豪州やカナダでも同様の訴訟を抱え、24年3月に最終契約を予定する三菱ふそうトラック・バスとの経営統合にも影響しそうだ。

認証不正に加え、主力市場のインドネシアやタイの販売不振が続き「今期は底を打たない」(中野靖最高財務責任者〈CFO〉)とみて24年3月期の世界販売台数を期初予想比約13%減の13万8000台に下方修正した。資産の売却などにより資金を確保する計画だ。

赤字転落が経営統合に与える影響について日野自の小木曽聡社長は「決算上は悪い数字だが、一般的に(訴訟の和解は)不確定要素が一つなくなったと捉えられるのではないか」と前向きな見解を示した。

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