ニュースイッチ

原子力・核融合分野で取り組みたいことは?…新文部科学相の答え

原子力・核融合分野で取り組みたいことは?…新文部科学相の答え

文部科学相・盛山正仁氏

第2次岸田再改造内閣・新閣僚に聞く/文部科学相・盛山正仁氏

―日本の研究力強化に向け、評価基準を定めることが重要です。
 「文部科学省では研究・開発の評価に関する指針を示している。研究者の質を高めて能力を伸ばすことが目的だが、成果を創出しても評価されない場合もみられる。評価という物差しを作り、すべての人を当てはめることは難しい。多くの人に納得してもらう評価基準のあり方が求められると考える」

―高等専門学校の強化を進めています。
 「高専では工学の専門教育を5年間受けることで、産業界の現場で活躍できる人材となり得る。半導体などの先端技術や起業に向けた教育を進め、高専生が世界で活躍できる人材になることを期待する。共同研究や技術支援といった企業との連携にも貢献し、社会のポテンシャルを高めてほしい」

―原子力・核融合分野で取り組みたいことは。
 「原子力に関しては科学技術の成果を通じて施設の新設・廃炉を着実に進め、人材育成も強化したい。核融合は次世代のクリーンエネルギーとして注目されており、内閣府、科学技術振興機構(JST)のムーンショット型研究開発事業を活用して装置の小型化や高度化に向けて支援したい」

―放射光施設の新設や高度化は、研究を加速する上で重要です。
 「次世代放射光施設『ナノテラス』が2024年度から本格稼働する予定で、化学をはじめとした多くの分野の研究に利用されることを期待している。一方で大型放射光施設(SPring―8)の老朽化が進み、補修を含めた性能の高度化が求められている。脱炭素社会に向けた研究には放射光施設が重要とされる中で、現在の100倍の性能を持つ研究施設にしたい」

―活動火山対策特別措置法が改正されました。
「火山調査研究推進本部を設置し、平時から活火山の評価を進める。同本部の運営は準備段階だが、評価手法の開発などを含めて災害時に備える仕組みを構築する」(飯田真美子)

日刊工業新聞 2023年10月12日
飯田真美子
飯田真美子 iidamamiko
盛山文科相は博士号を取得しており、研究論文の執筆に苦労したと聞きました。研究成果を評価する「ものさし」を作ることは難しいですが、将来性のある画期的な成果を見抜く仕組みは必要だと思います。

編集部のおすすめ