積水化学が次世代太陽電池「ペロブスカイト」で国内初、大阪本社外壁に常設
積水化学工業は大阪本社が入居する堂島関電ビル(大阪市北区)に、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を実装した。既存建物外壁への常設は国内初という。同電池を用いた建材パネル(写真)を作製し、約1平方メートルのパネル48枚を地上12階部分の壁面に設置した。ビルの環境負荷低減に加え、発電量のモニタリングや経年変化など、長期的な品質評価に活用する。
同社が開発を手がけるフィルム型ペロブスカイト太陽電池は、軽量で柔軟性が高いことが特徴。従来のシリコン系太陽電池では設置が難しかった、ビルの外壁などへの設置が可能になる。関連会社の積水樹脂と共同で、地上12階の風荷重に20年相当耐え、安定した発電性能を維持する設置方法を検討し建材パネルを完成させた。
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日刊工業新聞 2023年10月09日