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過去最高に近づく…国内の産業用ロボット設置、コロナ前水準超える

国際ロボット連盟(IFR)がまとめた2022年の日本における産業用ロボットの年間設置台数は、前年比9%増の5万413台となり、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の19年の水準を超えた。過去最高だった18年の5万5240台には届かなかったものの、中国に次ぐ世界第2位の市場規模を維持する。

日本の22年の産業用ロボットの生産台数は、同11%増の25万6807台となった。輸出台数は同12%増の20万7737台。生産、輸出ともに過去最高を更新した。

為替が円安方向に進むことで、今後も日本のロボット産業は輸出面で有利な状況が続くと見ている。

22年の世界全体の産業用ロボット年間設置台数は、同5%増の55万3052台だった。振り分け先はアジアが73%、欧州が15%、アメリカ大陸で10%を占めた。世界最大の市場である中国では新たに29万258台が設置され、自動化投資が急速に進んでいる。

IFRは世界経済の成長が鈍化する23年においても、産業用ロボット市場は成長を続けると見通す。

23年の年間設置台数は約59万3000台に上ると予想。早ければ24年にも60万台の大台に到達し、26年には70万台超の水準も視野に入れている。


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日刊工業新聞 2023年10月02日

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