金網でハンモックベッド、中小メーカーが追求する「寝心地」
共和鋼業(大阪市淀川区、森永耕治社長)は、金網を使ったハンモック型ベッドを製造し11月にも発売する。体の接触部分に金網を使って強度としなやかさを実現し、寝心地の良さを確保した。デザインを手がけたハーズ実験デザイン研究所(大阪府豊中市)や共和鋼業のウェブサイトなどを通じ販売する。リゾートホテルやオフィスに採用を提案し、年間100台の販売を目指す。
シングルとダブルの2種類を準備した。シングルが25万円(消費税抜き)、ダブルが30万円(同)。ダブルは縦2・44×横1・23×高さ0・73メートル。網目の間隔は通常のフェンスの金網と比べ約3分の1の15ミリメートル。ベッドの木製部材は大和木工(大阪府東大阪市)、金属パイプは摂津金属工業所(同)が手がけた。
同製品を「フローテ」のブランド名で販売。今後同様のコンセプトの製品によるブランド展開を検討する。
共和鋼業はフェンスや落石防止柵に使われるひし形金網の製造・販売を手がける。販路拡大のため、2020年から金網を使った収納ラックを販売するなど金網のアイデア商品を市場投入している。こうした活動を通じ、オフィスや展示スペースにデザイン性のある内装や外装金網を使いたいという引き合いが出てきた。自社製品の販売を通じ従来になかった販路の拡大を目指す。
日刊工業新聞 2023年09月25日