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“荷物だけ新幹線”、JR東日本が検証した狙い

JR東日本は31日、新幹線を活用した荷物の多量輸送の実現に向け、初めて荷物だけを載せた臨時列車による輸送実験を行った。従来の旅客との混載輸送に比べ、荷物に集中でき、より多くの荷物を運べる。「混載の制約を外すと、どの程度できるかを検証する」(同社担当者)との狙いだ。採算性や荷さばきの効率など検討課題は多いが、回送列車の可能性なども検討しながら、今後も多量輸送に向け実験を続ける。

ジェイアール東日本物流(東京都墨田区)と共同で取り組む。速さが特徴の新幹線荷物輸送「はこビュン」により、物流業界の人手不足問題などの解決につなげたい考え。

今回、新潟新幹線車両センター(新潟市東区)で鮮魚や青果、生花、精密機器部品など約700箱を12両編成の上越新幹線に積み込み、東京新幹線車両センター(東京都北区)で下ろし(写真)、トラックなどで目的地へ運んだ。帰りの新幹線では、医療用医薬品や雑貨など約100箱を運んだ。

日刊工業新聞 2023年09月01日

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