「ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池」実証、パナソニックHDが28年ころ量産へ
パナソニックホールディングスは31日、神奈川県藤沢市でガラス建材と一体化した次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の実証実験を始めたと発表した。モデルハウス2階のバルコニー部分に設置し、発電性能や耐久性能を検証する。2024年11月まで実証し、28年ころの量産化を目指す。ガラス基板上に発電層を直接形成する「発電するガラス」建材として多様な建築物への展開を想定する。
パナソニックが開発を進めるスマートタウン「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)」内に新設したモデルハウス「Future Co-Creation FINECOURTⅢ」で実証を始めた。南東向きのバルコニーの手すり壁にガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池を設置した。
ペロブスカイト太陽電池は国内外で事業化競争が加速しており、国内では積水化学工業や東芝などが25年以降の事業化を目指している。パナソニックHDは実用サイズ(800㎠以上)のペロブスカイト太陽電池で世界最高レベルの変換効率17.9%を達成している。今回、独自のインクジェット塗布法により、ガラス基板に発電層を直接形成してガラス建材一体型を実現した。
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