ヤンマーエネが開設、水素エネルギー実証施設の全容
ヤンマーホールディングス(HD)傘下のヤンマーエネルギーシステム(兵庫県尼崎市、山下宏治社長)は30日、岡山市東区で水素関連のエネルギーシステムを実証する施設(写真)を報道陣に公開した。2024年度に商品化を予定する水素燃料電池発電システムなど開発中も含めた最新の機器がそろう。山下社長は会見で「脱炭素に伴う水素需要をいち早く取り込んでいきたい」と意気込みを示した。施設は9月1日に開設する。
敷地面積約1000平方メートル内に、水素製造装置や水素タンクなどの貯蔵設備、水素専焼と都市ガス、水素混焼のコージェネレーション(熱電併給)システム、水素燃料電池発電システムなどが並ぶ。官公庁や病院、自治体、産業用の工場など「脱炭素に興味のあるエンドユーザーに広く来場してほしい」(山下社長)とする。
今後、顧客の要望に合わせ、各種システムを組み合わせたパッケージ商品の販売を目指す。同社のエネルギーマネジメントシステムを活用することで、熱と電気の需要に合わせて発電を制御し、二酸化炭素(CO2)排出量を最小化できる提案なども始める方針だ。
日刊工業新聞 2023年08月31日