「エコキュート」を増産するパナソニックの勝算
パナソニックは自然冷媒ヒートポンプ給湯機「エコキュート」の年間生産台数について、2025年度までに22年度比約8割増の30万台に引き上げる。主力の草津工場(滋賀県草津市)にラインを増強するなどして生産能力を高める。政府の省エネルギー給湯機の普及促進支援やエネルギー消費量実質ゼロの住宅「ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」の増加で需要を見込む。
エコキュートは大気の熱を利用して少ない電力で湯を沸かす。欧州で主力のヒートポンプ式温水給湯暖房機(A2W)と共通の基幹技術を活用。環境対策として欧州のA2W市場が急拡大したのと同様、エコキュートの日本市場の成長にも期待する。
草津工場では22年度に組み立て工程、23年度に貯湯タンクなどの部品を生産する源泉工程を増強。貯湯タンクなどの大型部品は国内生産が必須のため、需要拡大に合わせて生産能力の増強を続ける。
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日刊工業新聞 2023年08月28日