Robot mechanism#01 ワコーテックの力センサー

荷重を動作制御に反映、組み立て自動化

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静電容量式力センサー「ダインピック」
 ロボット技術の進化が加速している。従来より速く正確な動作が可能になったほか、ロボットが”自ら感じて判断する“知能化も実現しつつある。さらなる進化のカギを握るのが、部品、周辺機器、ソフトウエアといったロボットシステムの構成要素。こうした「機構」に光を当て、各領域で強みを持つ有力企業に迫る。

 人が手先の感覚を駆使して行う作業をロボットでもできないか―。そんな場面で活躍するのが、力センサーだ。ロボットのアームが受ける荷重を動作制御に反映させることで、位置などを微調整しながら動かすことができる。近年、組み立てなどの自動化用途で導入例が増えている。

 ワコーテック(富山県高岡市)は、独自の静電容量式を売りに急成長する力センサーメーカーだ。力センサーはひずみゲージ式が主流だが、静電容量式は構造が単純なため安く高信頼性な点が売り。「一般には100万円くらいの製品が多いが、当社の『ダインピック』は20万円前後」と鈴木信人取締役東京営業所長は強調する。

 2008年10月にサンプル出荷を開始したが、「当初は年3台くらいしか売れなかった」(鈴木所長)。転機はそれから4年後の12年。大手ロボットメーカー数社からオプション品として採用され、「年1000台近く出るようになった」(同)という。

 15年度はさらに伸び、販売数は1500台前後にまで拡大した。組み立てやバリ取りなど自動化が進んでいない用途で、力センサーが強く求められていることが理由だ。また「ロボットメーカーも力センサーを使った組み立てシステムなどを積極的に売り込んでくれている」と鈴木所長は付け加える。16年度の販売目標は2000台。国内外で労働力不足への懸念が高まる中、さらなる普及が期待される。
(文=藤崎竜介)
※随時掲載

日刊工業新聞2016年3月2日ロボット面

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ワコーテックのほか、ロボット用力センサーを手がけるのはビー・エル・オートテック、レプトリノ、米国のATIインダストリアル・オートメーションなど。いずれもひずみゲージ式を採用している。一方、セイコーエプソンは水晶素子を用いた新方式の力センサーを開発した。需要が拡大する中、各社の販売戦略に注目したい。 (日刊工業新聞社編集局第一産業部・藤崎竜介)

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