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当期損益が赤字の自動車部品事業…トーヨータイヤが米国生産から撤退

当期損益が赤字の自動車部品事業…トーヨータイヤが米国生産から撤退

防振ゴムのエンジンマウント(液封入タイプ)

トーヨータイヤは10日、米国での自動車部品生産から撤退し、日本からの輸出に切り替えると発表した。当期損益が赤字に陥っている同部品事業を早ければ2024年度にも黒字転換するのが狙い。主に防振ゴムを高品質・低コスト生産できる体制へ再編し、同事業の収益力改善を図る。米自動車部品生産子会社の解散に伴い、23年1―6月期に37億円の損失を計上した。

トーヨータイヤは米生産子会社のトーヨーオートモーティブパーツ(TAP、ケンタッキー州)を10月末に解散し、防振ゴムを中心とする自動車部品の現地生産を終える。TAPは01年2月設立以降当期損益の赤字がほぼ続いてきた。生産規模が小さいうえ、近年は人件費など米国のコスト高騰も重荷だった。

米国への供給は10月以降、桑名工場(三重県東員町)からの輸出に改める。中国と台湾から部品を低コストで調達し、日本で高品質に組み立てる。供給先の日系自動車メーカーからは、すでに承認を得ているとする。

トーヨータイヤは米国市場などでの大径タイヤ事業を主力とするが、防振ゴムや足回りのゴム・樹脂部品も手がけている。しかし生産規模がタイヤに比べ小さく、米国では部品の現地調達も供給先から求められ、自動車部品事業は18年度以降、当期損益が赤字になっている。TAPの解散を機に世界最適生産へ再編する。清水隆史社長は「早ければ24年度、遅くとも25年度には黒字化するため米国からの自動車部品撤退を決断した」と説明した。


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日刊工業新聞 2023年08月11日

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