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石川エナジーリサーチのマルチコプター型ドローン、「国内最長レベル」長距離飛行に成功

石川エナジーリサーチ(群馬県太田市、石川満社長)は、ガソリンエンジンとバッテリーを搭載したマルチコプター型ドローン「ハイブリッドフライヤー=写真」の長距離飛行実証を実施した。福島ロボットテストフィールド(RTF、福島県南相馬市)とRTF浪江滑走路(同浪江町)間で海上を含めて51キロメートルの飛行に成功した。小型・軽量化して2024年度にも洋上風力発電や物流、防災などの分野で実用化を目指す。

ハイブリッドフライヤーは全長2・3×幅2・5メートル、重量33キログラム。バッテリー駆動で離陸し、ガソリンエンジンで安定飛行する。2時間半の飛行が可能で衛星通信で自動制御する。実証では浪江滑走路からRTF沖までを2往復半し、霧や降雨に遭遇しながら時速55キロメートル、高度50メートルで51キロメートルの長距離飛行に成功した。「同型のドローンでは国内最長レベルの飛行距離」(石川社長)としており、さらに飛行距離100キロメートルを目指す。

同社では不安定な気象条件下での長距離飛行達成を受け、実用機体の設計に着手。「年内にエンジン発電機を発売し、機体は24年にも商品化する」(同)方針だ。


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日刊工業新聞 2023年08月09日

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