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富士通とミサワホームが常時認証技術活用で目指す「新しい住まい」

富士通とミサワホームが常時認証技術活用で目指す「新しい住まい」

ミサワホームのコンセプト住宅

富士通とミサワホームは、常時認証技術による暮らしのパーソナライズ(個別最適)化や、家族や訪問者を見守る空間に関する共同実験を2024年1月まで実施する。両社が持つ暮らしの知見と先進技術をかけ合わせることで、快適で安全な住まいの提案に生かす。病院や介護施設、オフィスなど公共空間への活用も検討していく。

実験ではミサワホームが建設したコンセプト住宅内に生体認証センサーとカメラを設置し、富士通が開発した常時認証技術を実証する。また、同技術の活用によるパーソナライズ化された空間や、家族や訪問者を見守るセキュアな空間についても検証を実施する。

常時認証では、生体認証による本人確認結果を特定エリア内に設置されたカメラで撮影された人物と関連づけることで認証状態を維持しながら、その人物の位置をリアルタイムに推定する。

今般、複数のカメラ映像から、トラッキング中に人物の服装や背格好など、外見の特徴を随時抽出して特徴量を更新する技術を新たに開発した。これにより、人物の見え方の違いを吸収してカメラ間での人物トラッキングを実現した。住宅内のような区切られた空間を行き来する際においても活用が見込まれる。

今後両社は暮らしの設備と連携することにより、転倒事故のリアルタイムな通知など、安全な空間の構築や暮らしに寄り添ったパーソナライズ化された新しい住まいの実現を目指す。

日刊工業新聞 2023年08月08日

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