ニュースイッチ

三菱重工・川崎重工・IHI…重工大手の好調けん引、それぞれの稼ぎ頭

三菱重工・川崎重工・IHI…重工大手の好調けん引、それぞれの稼ぎ頭

ガスタービン

重工業大手3社の2024年3月期連結業績予想(国際会計基準)は、稼ぎ頭の事業が引き続き好調を持続する。三菱重工業が発電機器などエナジー部門で事業利益全体の50%を見込むなど業績貢献度は高い。23年4―6月期決算では通期に向けた不安要素も浮上したが、けん引役の位置付けは変わらない。

三菱重工は通期予想を据え置き、エナジー部門の事業利益は前期比76・3%増の1500億円を見込む。ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)が前期からの好調を持続する。

小沢寿人最高財務責任者(CFO)は「ガスタービンの最新型が稼働率の高さや将来の水素混焼・専焼を評価され、地域を問わずいい戦いができている」と自信を見せる。

川崎重工業は2輪・4輪車などパワースポーツ&エンジン部門で通期の事業利益の約64%となる500億円を稼ぐ。主要市場の北米が期初想定より好調に推移し、5月公表より30億円上方修正した。

コロナ禍後の特需を取り込み、同部門は23年3月期に事業利益715億円を計上した。今期は元々、競争激化で販売促進費や広告宣伝費をかけるため減益を見込むが、北米での4輪車好調などで減益幅は縮小する見込み。山本克也副社長は「需要が堅調にあり、思ったより戦えている」と手応えを示す。

IHIは通期予想を据え置き、主力の民間航空機エンジンなどの航空・宇宙・防衛部門で営業利益の約57%の510億円を稼ぐ。航空機の運航回復により、スペアパーツ販売の回復が続く。

懸念材料もあるが、影響は限定的になりそうだ。参画するエンジン「PW1100G―JM」で耐久性向上のための改善部品の供給が遅延し、交換整備が遅れている。同エンジンでは一部部品に追加検査が必要な事象も発生した。これらが通期に30億円の減収要因になるが、為替の円安で相殺するとみる。盛田英夫常務執行役員航空・宇宙・防衛事業領域長は「サプライチェーン(供給網)は回復傾向にあり、中長期的に影響はなくなる」と見通す。


【関連記事】 老舗重電メーカーに多角経営の成功モデルを見た
日刊工業新聞 2023年08月10日

編集部のおすすめ