三菱地所の海外案件で過去最大の1140億円投資、ロンドンの複合ビルが完成した!
三菱地所は英ロンドン中心部で建設していたオフィスビル「8ビショップスゲート」を完成させた。隣接していた保有ビル2棟を一体で建て替え、オフィスや店舗が入る地下3階・地上51階建て(高さ約204メートル)複合ビルに仕上げた。延べ床面積は約8万5000平方メートルとなり、賃貸可能面積は約2・8倍に拡大した。投資額は約1140億円で、同社の海外案件としては過去最大となる。
このほど竣工した8ビショップスゲートは金融機関やメディアが多く集まるエリアに立地。「バンク駅」など複数の地下鉄駅から徒歩5―7分と近い。オフィスは低層部と中層部、高層部の基準階面積をそれぞれ約1800平方メートル、約1350平方メートル、約750平方メートルで提供。多様化するオフィスニーズに対応できるようにした。すでに60%が成約・内定しているという。
最上階には展望施設を設置。テナント企業は27階の屋外テラスやカフェテリアも利用できる。200人を収容できるホールやビジネスラウンジも設けた。また環境問題に対する現地の高い意識を反映し、駐車場の代わりに大規模な駐輪場とシャワー・ロッカーも用意した。雨水を中水として再利用する仕組みやソーラーパネルの設置などにより、各種環境認証も取得した。
三菱地所は1986年に、英ロンドンに欧州事業の拠点を開設。オフィスや賃貸住宅、欧州大陸でのオフィス開発などを手がけている。中長期では欧州事業で約3600億円の投資を計画している。
日刊工業新聞 2023年07月18日