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最長200分間飛行できるドローン、エアロジーラボが新開発

最長200分間飛行できるドローン、エアロジーラボが新開発

新開発の「エアロ・レンジG4―S」

エアロジーラボ(大阪府箕面市、谷紳一社長)は、最長200分間飛び続けられる飛行ロボット(ドローン)を開発した。本体素材の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の一体成形により重量を従来比2キログラム低減。飛行時間を同60分延ばし、可搬重量も同2キロ増の7キログラムとした。点検や測量、警備、災害対応、物流など幅広い利用を見込む。

新開発の「エアロ・レンジG4―S=写真」は、一体成形のモノコックにすることで強度を維持しつつ軽量化を実現した。ハイブリッドパワーエンジンを搭載し、発電出力は最大2キロワット、排気量は32cc。フライトコントローラーは米国製、パワーユニットやエンジンなど主要部品は国産品を採用した。

谷社長は「低価格ドローンは中国製の独壇場だったが、最近は労賃上昇と円安などにより日本勢の競争力が増し、品質管理の強みを生かせば国産に十分、勝機がある」と見ている。

リチウムイオン電池(LiB)を搭載する空撮用などのマルチコプター型ドローンは飛行時間が30分以下と短く、災害点検や警備業務には不向きだ。ハイブリッド型ドローンには国土交通省も長時間飛行性能から関心が高く、拡販を目指す。

日刊工業新聞 2023年07月05日

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