英ロールス・ロイス・モーター・カーズは、ロールスロイス（ＲＲ）ブランド初の電気自動車（ＥＶ）「ＳＰＥＣＴＲＥ（スペクター）＝写真」を日本で初公開した。２ドア４シータークーペで、ルーフからリアまで継ぎ目ない曲線を持つ「ファストバック」と呼ばれる車体形状。航続距離は５３０キロメートル。パワートレーン（駆動装置）最高出力は４３０キロワット。消費税込みの価格は４８００万円から。受注開始済みで、納車は１０月以降。

ＲＲは２０２２年にグローバルで過去最高の６０００台以上を生産しており、３０年までに全モデルを電動化する計画。スペクター単独の販売目標や受注台数は公表していない。

スペクターは「スターライト」と呼ぶ細かい室内照明をドア内側にも採用した。ドアロック、エアコン、バッテリー残量確認などを遠隔操作でき、「史上最もコネクテッドな仕様」（プロダクト・スペシャリストのフレッド・ウィットウェル氏）とした。

ウィットウェル氏は「ＲＲのラグジュアリーとエレガンスに、家庭で充電できるＥＶのライフスタイルが加わった。マネーリッチ・タイムプア（裕福だが時間がない）な顧客層にマッチするのでは」と期待感を示した。