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MRJのライバル! エンブラエルが新型機を25日公開【ネット中継も】

MRJのライバル! エンブラエルが新型機を25日公開【ネット中継も】

25日にロールアウトされるE2(エンブラエルのツイッターから)

 民間航空機世界大手のブラジル・エンブラエルは25日午前(日本時間25日夜)、開発中の小型ジェット旅客機「EジェットE2」(通称E2)の完成披露(ロールアウト)式典を、主力拠点のあるサン・ジョゼ・ドス・カンボス(サンパウロ州)で開く。E2は三菱航空機の「MRJ」とも競合する機体で、両社の受注競争が激しさを増している。式典はインターネットでも生中継される予定だ。

 E2シリーズは現行の「Eジェット」の後継機との位置づけで開発され、三つのモデルで構成。基本形の「E190-E2」(座席数97~106席)、やや大きい「E195-E2」(同120~132席)、やや小さい「E175-E2」(同80~88席)がある。エンブラエルは2018年にE190、19年にE195、20年にE175を投入する計画だ。

 一方、三菱航空機も「MRJ90」(標準座席数88席)を18年半ばに、「MRJ70」(同76席)を19年に納入することを目指す。E2とMRJはともに地方都市間の輸送を担う「リージョナル・ジェット」として開発され、米プラット・アンド・ホイットニー製の新型エンジン「GTF」(ギアド・ターボ・ファン)シリーズを搭載するなど多くの点で競合している。

 現時点での受注はMRJが計427機(確定233機、オプション・購入権194機)、E2が計640機(確定267機、オプション・購入権373機)。全体の受注数ではE2に軍配が上がるが、納入機数や価格、納期が定まった「確定受注」では拮抗している。

 25日はE2の基本形となる「E190-E2」を披露する。式典は現地時間10時(日本時間22時)から。エンブラエルは式典前の9時45分(同21時45分)から自社ウェブサイトで生中継する予定だ。

【エンブラエルのホームページ】(英語)
http://www.embraer.com/en-US/Pages/home.aspx

【生中継サイト】(英語)
https://netshow.me/embraer/6636-e2-rollout
ニュースイッチオリジナル
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
2013年に開発が始まったE2。ついにロールアウトの日を迎えます。既存機種の後継とあって実績や信頼性も十分。MRJにとっては手強いライバルとなります。

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