ICTやロボットで日常生活を快適に!大和ハウスが“アイデアソン”実施
大和ハウス工業は、NTT西日本と連携してビジネスアイデアコンテストを開いた。情報通信技術(ICT)や生活支援ロボットを活用した日常生活の困りごと解決がテーマ。延べ2日間、事前に応募した100人を超える一般の参加者が、新サービスの検討と事業計画の作成に取り組んだ。大和ハウスがこうした“アイデアソン”を開くのは初めて。社外の新鮮な発想を、新たな価値創造につなげようとする試みだ。
コンテスト最終日、1次選考を勝ち抜いた8チームがアイデアを磨き、プレゼンテーションに臨んだ。最優秀に輝いたのは収納管理の新技術「スマートクローゼット」だった。
収納庫上部に取り付ける装置で、赤外線センサーが収納物の位置を認識。携帯情報端末でデータを管理し、不用品はネットオークションに出品できる仕組み。従来、消費者が購入後どのように使っているかという情報は得られにくい。活用次第で、新たなビジネスモデルが創出できるのではないかとの評だ。
人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)など先端ICTの活用は大和ハウスにとって重要課題の一つ。西村達志専務は「住宅、ビル、町づくり、あらゆる事業に入ってくる」と見る。
ただ社内には必要な知見が乏しい。情報システム部長の加藤恭滋執行役員は「組み込み系の開発は、やっていなかった分野。そこまで出て行かないといけない」と話すが、開発資源は限られている。
そこで社外との連携を模索した。西村専務は「社会が何を求めているかに応える新しい可能性を見いだす」とコンテストの狙いを説明する。優秀作品を事業化する可能性を示したのも、さらに優れたアイデアが持ち込まれることを期待してのことだ。
少子高齢化を背景に、住宅メーカーもビジネスモデルの転換を迫られている。西村専務も「今までハコ(建物)を提供して終わりだった。これからは、生活そのものを提供し続ける」と強調する。
一戸建て住宅など、売り切りにならず顧客とつながり続けるためには、きっかけとなる新サービスが必要だ。ICTを使い、顧客の利便性向上や社会課題を解決するビジネス。その解は一つでない。社内外に湧き出る発想を形にし、世の中に問うことを繰り返して見つけるしかない。
(文=大阪・小林広幸)
コンテスト最終日、1次選考を勝ち抜いた8チームがアイデアを磨き、プレゼンテーションに臨んだ。最優秀に輝いたのは収納管理の新技術「スマートクローゼット」だった。
収納庫上部に取り付ける装置で、赤外線センサーが収納物の位置を認識。携帯情報端末でデータを管理し、不用品はネットオークションに出品できる仕組み。従来、消費者が購入後どのように使っているかという情報は得られにくい。活用次第で、新たなビジネスモデルが創出できるのではないかとの評だ。
人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)など先端ICTの活用は大和ハウスにとって重要課題の一つ。西村達志専務は「住宅、ビル、町づくり、あらゆる事業に入ってくる」と見る。
ただ社内には必要な知見が乏しい。情報システム部長の加藤恭滋執行役員は「組み込み系の開発は、やっていなかった分野。そこまで出て行かないといけない」と話すが、開発資源は限られている。
そこで社外との連携を模索した。西村専務は「社会が何を求めているかに応える新しい可能性を見いだす」とコンテストの狙いを説明する。優秀作品を事業化する可能性を示したのも、さらに優れたアイデアが持ち込まれることを期待してのことだ。
少子高齢化を背景に、住宅メーカーもビジネスモデルの転換を迫られている。西村専務も「今までハコ(建物)を提供して終わりだった。これからは、生活そのものを提供し続ける」と強調する。
一戸建て住宅など、売り切りにならず顧客とつながり続けるためには、きっかけとなる新サービスが必要だ。ICTを使い、顧客の利便性向上や社会課題を解決するビジネス。その解は一つでない。社内外に湧き出る発想を形にし、世の中に問うことを繰り返して見つけるしかない。
(文=大阪・小林広幸)
日刊工業新聞2016年2月24日 ロボット面