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IHI次期社長は航空機エンジンのプロ

満岡常務が昇格へ
IHI次期社長は航空機エンジンのプロ

会見するする満岡次期社長(左)と斎藤社長

 IHIは22日、満岡次郎取締役兼常務執行役員(61)が、4月1日付で社長兼最高執行責任者(COO)に昇格する人事を正式発表した。斎藤保社長兼最高経営責任者(CEO)は代表権のある会長兼CEOに就く。

満岡氏はこんな人


 民間航空機用エンジン畑を歩み、20―30年という長期目線で事業を運営してきた。国際共同開発への参画を通じ、米ゼネラル・エレクトリックや米プラット&ホイットニーなど海外大手の幹部と太いパイプを築いた。

 90年代に台湾で150メガワット級ガスタービンコンバインド発電プラントのEPC(設計・調達・建設)に携わった経験を持ち、今後の責務となる大型プロジェクトの管理手法も学んだ。技術系であるためにモノづくりに精通する。

 2月上旬、斎藤保社長から後任を打診された。斎藤社長が「今年度上期には決めていた」という、かねてから本命候補の一人だった。

 明るさが持ち味。以前は先輩の話を遮ったり、30分間しゃべり続けるなど短気な面もあったとか。朝令暮改をためらわず、柔軟な変化対応力を兼ね備える。趣味は読書。ジャンルを問わず乱読する。妻、長男、長女の4人家族。
(文=鈴木真央)
<略歴>
満岡次郎(みつおか・つぎお)80年(昭55)東大院工学系研究科修士修了、同年石川島播磨重工業(現IHI)入社。10年執行役員、13年常務執行役員、14年取締役。神奈川県出身。
日刊工業新聞2016年2月23日3面記事から抜粋
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
IHIは海洋構造物の生産混乱やボイラの溶接品質問題などを受け、16年3月期は7年ぶりに当期赤字に転落する見通し。斎藤会長兼CEOとの二頭体制で業績の立て直しを図る。これから期待の航空機エンジン出身。

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