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オリエンタル技研がインキュベーションラボ、他とは違う魅力

オリエンタル技研がインキュベーションラボ、他とは違う魅力

つくばに加え東京のラボを使える点を訴求(つくば市のラボイメージ=オリエンタル技研工業提供)

オリエンタル技研工業(東京都千代田区、林正剛社長)は茨城県つくば市で、インキュベーションラボ「X/S(イクシーズ)ワークサイト」を完成した。2024年春にオープンする。同市や筑波大学の関連スタートアップ(SU)に、オフィスや実験室、交流スペースを提供する。賃貸料の目安は1平方メートル当たり5500円。1社当たり50―100平方メートルを貸し出し、約20社の入居を見込む。

入居企業はオリエンタル本社の施設も活用可能。ラボで試作して顧客にプレゼンテーションするなど、東京での活動拠点も持つことができる。

オリエンタル技研工業は研究施設・設備の総合エンジニアリング会社。新しいインキュベーションラボは同社の工場などがあったテクノパーク豊里工業団地内に設けた。デザインと設計は、パートナー企業の建築士事務所、プラナス(東京都千代田区)が手がけた。

入居企業同士や顧客とのネットワーク強化に向けて、イベントやバーベキューのスペースを設置。オリエンタルの顧客である製薬や化学などの企業とSUのマッチングにも利用する。林社長は「研究者や起業家の人脈づくり、生活の充実に役立ててほしい」と話す。

日刊工業新聞 2023年05月01日
山本佳世子
山本佳世子 Yamamoto Kayoko 編集局科学技術部 論説委員兼編集委員
ベンチャーなどに対する貸しオフィスは民間ビジネスを含め多いが、貸しラボとなると動物実験ができる環境などで限られてくる。今回の新施設に入居すると、研究機関が集積するつくばと、東京の両拠点が使えるというのは魅力的だ。同社本社は大手町駅すぐ、神田橋近くで通りの灯りも美しく、一階ラウンジでのイベントなどなかなかの雰囲気だ。「どのような企画をしようか」とワクワクしながら考えて、イノベーションにつなげてほしい。

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