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「長期勤続」低下・「転職」上昇…新入社員の志向に変化

東京商工会議所がまとめた2023年度の新入社員意識調査によると、就職先の会社でいつまで働きたいかの問い対して「定年まで」と回答したのが24・4%(前年度比0・6ポイント増)、「チャンスがあれば転職」が20・0%(同1・4ポイント増)と上昇した。10年前の13年度調査と比べて定年までが14・7ポイント減少する一方、転職は8・5ポイント増え、長期勤続志向が低下し、転職志向が高まっている。

また、経済産業省が提唱している社会人基礎力を構成する能力要素のうち、仕事上で大事にしたいことは主体性が59・1%、実行力が39・3%の順。規律性は6・4%と低く、「企業は入社前研修や新入研修で規律性の理解を促すのが重要」(長浜正史研修センター所長)としている。

理想の上司が大事にすることは「仕事の指導を丁寧に行う」「部下意見や考えを真摯(しんし)に聞く」「人間関係やチームワークを重視」がトップ3。そのイメージに近い歴史上の人物は織田信長、徳川家康、坂本龍馬の順だった。調査は東商が実施した新人社員研修の受講者1050人に行い、回答率は93・2%。

日刊工業新聞2023年5月5日

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