日産自動車と東京消防庁は、本格的な国産消防ポンプ自動車の第１号と言われる「ニッサン１８０型消防ポンプ自動車＝写真」を走行可能な状態に再生した。歴代日産車の再生に取り組む社内活動「日産名車再生クラブ」のエンジニア４人が担当。約２年にわたる作業で、当時の塗装やへこみは生かしながら、走る、曲がる、止まるという基本性能のほか、方向指示器、ワイパー、赤色灯など車両全体の電気系統も再生した。

「ニッサン１８０型消防ポンプ自動車」は１９４１年に現在の東京都大田区の蒲田消防署に配置され、戦時中は空襲火災の消火活動などで活躍した。６４年まで使われた後、広報車両の１台として展示、保管されてきた。

再生した車両は、６月１５―１８日に東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる「東京国際消防防災展２０２３」に展示する。展示会初日は再生作業の仕上げとしてホーンの取り付けを行う。ホーン取り付け、エンジン始動、走行シーン上映などのお披露目イベントは１５日１２時から。