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社員の業務負荷減らす…新潟の中小企業がRPA活用で得た成果

セキ技研(新潟県南魚沼市、関篤夫社長)は、量産部品の受託生産を担う「EMS事業部」で、業務改革の一環として、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)をはじめとしたデジタル化を進めている。繰り返し発生する定型的な事務作業や、取引先からの大量発注への対応に追われていた、社員の業務負荷軽減などが狙い。

同社はDX推進課を2021年7月に設置し、本格的に社内のデジタル化に乗り出した。デジタル化においては、紙帳票の電子化から着手し、例えば外観検査で見つかった不良の記入をiPadで入力するようにした。これにより、いったん手書きで紙に入力したデータをパソコンに打ち込むというムダがなくなった。

セキ技研はRPA導入にあたり、RPA委員会を立ち上げた。20代半ばから60歳近い人まで、各部署から幅広い層が加わり、どの業務にRPAを導入するのかを検討。ボトムアップで導入が進められ、現場の部長クラスからも提案が上がってきた。2021年秋には、RPAテクノロジーズのクライアント型RPAツール「BizRobo! mini」を導入した。BizRobo!を選定したのは、「価格面や、メジャーなツールでネット上にもたくさん情報が上がっていたことなどを考慮した結果」(同社担当者)だという。

RPAの第一号案件は、30点ほどがばらばらに存在していた部品のリストを一つのExcel ファイルに集約する作業。その後、従業員が出退勤した際の打刻と日報で生じたズレのチェックや、通勤費のガソリン代について、資源エネルギー庁のサイトから地域平均価格を取得し、給与データベースへ反映する処理をRPAで自動化した。

現在、同社はRPAに限らず、Webアプリの開発や自社のホームページ制作などに取り組んでいる。2022年5月に公開した現ホームページは、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を使っていない。社内のシステムエンジニア(SE)が、Webページを作成するための言語であるHTMLで、コードを直に書き込んで作成した。

セキ技研は限られた人員を有効に活用して、外部のツールやノウハウを導入しながら社内のデジタル化を進めている。経営資源や人材が限られた多くの中小製造業にとって、お手本となりそうな取り組みだ。(取材=宮里秀司)

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