ANA、スカイマークに最大19・9%出資。5年以内の再上場目指す
投資ファンドと再生計画を策定へ。井手スカイマーク会長「独立を維持でき提案としてベスト」
全日本空輸を傘下に持つANAホールディングスは4月22日、民事再生手続き中のスカイマークに最大19.9%出資すると発表した。50.1%出資する投資ファンド「インテグラル」とともに再生を支援し、出資から5年以内の再上場を目指す。
スカイマークとインテグラル、ANAホールディングスは22日、スカイマークの支援を共同で実施することで合意し、基本合意書を締結した。今後再生計画案を策定し、5月29日までに東京地方裁判所へ提出する。
基本合意書では、スカイマークが既存株式の価値を消滅させる「100%減資」を実施する。再生計画案の認可決定が確定後に第三者割当増資を行い、インテグラルとANAホールディングスなどが引き受けて出資。新たな株主となる。出資総額は180億円を予定しており、全額が100%弁済しなければならない債務の弁済に充てられる。運転資金については、両社の支援の下で金融機関から融資を受ける。
取締役は6人で、3人をインテグラルが、1人をANAホールディングスが指名。残り2人については、他の出資者も含めて協議する。インテグラルが指名する取締役のうち1人が会長に、ANAホールディングスやその他の株主が指名する1人が社長に就く。井手隆司会長と有森正和社長は新経営陣の選任後、経営責任を取り退任する。一方、従業員の雇用は維持する。
スカイマークの井手会長は、「独立を維持でき、提案としてベストだ」と評価。インテグラルの佐山展生代表は「大口債権者の理解を得るには、エアラインの支援が必要」と述べ、独立を維持しつつ再上場を目指す考えを示した。
ANAホールディングスグループ経営戦略室長の長峯豊之上席執行役員は、「路線や便数、運賃はこれからもスカイマークが独自に決めていくもの」と述べ、スカイマークの独立性を認めた。今後の再建については、「共に汗をかき、一緒にやっていける認識がある」と語った。
スカイマークは羽田空港の国内線発着枠を36枠持つ。今後は燃料や部品の共同調達や、コードシェア提携の実施を検討する。コードシェアする路線によっては、現在の19路線のうち、不採算路線からの撤退など再編が起こる可能性がある。
また、監督官庁である国土交通省の航空局がANAホールディングスに対して、5年程度で出資を引き上げるべきとの考えを持っている点について、長峯上席執行役員は「具体的な要請を受けたことはない」と語った。
スカイマークへの出資により、1990年代の規制緩和で誕生した新規航空会社は、4社すべてにANAの資本が入ることになる。
スカイマークとインテグラル、ANAホールディングスは22日、スカイマークの支援を共同で実施することで合意し、基本合意書を締結した。今後再生計画案を策定し、5月29日までに東京地方裁判所へ提出する。
基本合意書では、スカイマークが既存株式の価値を消滅させる「100%減資」を実施する。再生計画案の認可決定が確定後に第三者割当増資を行い、インテグラルとANAホールディングスなどが引き受けて出資。新たな株主となる。出資総額は180億円を予定しており、全額が100%弁済しなければならない債務の弁済に充てられる。運転資金については、両社の支援の下で金融機関から融資を受ける。
取締役は6人で、3人をインテグラルが、1人をANAホールディングスが指名。残り2人については、他の出資者も含めて協議する。インテグラルが指名する取締役のうち1人が会長に、ANAホールディングスやその他の株主が指名する1人が社長に就く。井手隆司会長と有森正和社長は新経営陣の選任後、経営責任を取り退任する。一方、従業員の雇用は維持する。
スカイマークの井手会長は、「独立を維持でき、提案としてベストだ」と評価。インテグラルの佐山展生代表は「大口債権者の理解を得るには、エアラインの支援が必要」と述べ、独立を維持しつつ再上場を目指す考えを示した。
ANAホールディングスグループ経営戦略室長の長峯豊之上席執行役員は、「路線や便数、運賃はこれからもスカイマークが独自に決めていくもの」と述べ、スカイマークの独立性を認めた。今後の再建については、「共に汗をかき、一緒にやっていける認識がある」と語った。
スカイマークは羽田空港の国内線発着枠を36枠持つ。今後は燃料や部品の共同調達や、コードシェア提携の実施を検討する。コードシェアする路線によっては、現在の19路線のうち、不採算路線からの撤退など再編が起こる可能性がある。
また、監督官庁である国土交通省の航空局がANAホールディングスに対して、5年程度で出資を引き上げるべきとの考えを持っている点について、長峯上席執行役員は「具体的な要請を受けたことはない」と語った。
スカイマークへの出資により、1990年代の規制緩和で誕生した新規航空会社は、4社すべてにANAの資本が入ることになる。