日野自動車がフォルクスワーゲン系と協業解消する理由
日野自動車は26日、独フォルクスワーゲングループの独トレイトン(旧フォルクスワーゲントラック&バス)との協業の枠組みを解消すると発表した。1対1の関係を強めるよりもテーマに応じ、必要な時に協業する形が最適と判断した。日野自の業績に与える影響は軽微という。
電動車の企画と提供などに向けて締結した「戦略的協力関係構築の枠組み」を解消する。同日会見した日野自の小木曽聡社長は「両社ともそれぞれ(別の)協業の枠組みがある。抱える経営課題を注視し、テーマ・バイ・テーマ(の協業)にしたほうが良いと双方で話し決議した」と経緯を語った。
これまでに調達合弁会社の設立で調達基盤を強化したほか、欧州におけるカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)動向の知識が得られるなどの成果があったという。今後は「オープンにさまざまなパートナーと協業する」(小木曽社長)とした。
日刊工業新聞 2023年04月27日