最大22万kW発電、国内最大級「洋上風力」が北九州市で稼働へ
北九州市は25日、国内最大規模の洋上風力発電事業「北九州響灘洋上ウインドファーム」の起工式を行った。若松区響灘の海域に、設備容量9600キロワットの大型風車25基を設置、最大22万キロワットの発電を2025年度中に始める。年間発電量は同市の40%に当たる、一般家庭17万世帯分の5億キロワット時。投資額は1700億円。
北九州市は50年にゼロカーボンシティー実現を目指す「北九州市グリーン成長戦略」を掲げており、洋上風力発電をその核に位置付ける。
事業は電源開発(Jパワー)や九州電力グループなど5社が出資して17年に設立した、ひびきウインドエナジー(北九州市若松区)が担う。全量を売電する。風車供給・据付はベスタス・ジャパン(東京都港区)が行い、陸上には変電設備のほかメンテナンスのための拠点港も整備する。武内和久市長(写真)は「本市成長の起爆剤として、脱炭素で一歩先へ踏み出す。地域の夢や未来を開くエネルギーとなる」と期待した。
日刊工業新聞 2023年04月26日