ガチムチ体型でも安心のオーダースーツ

佐田、初回お試し価格1万9800円という低価格で

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自社スーツ着用で東京マラソンを完走した佐田社長
 佐田(東京都千代田区)は、初回お試し価格1万9800円(消費税別)という低価格オーダースーツで成長を続けている。2002年の第1号店開設以来、これまでに全国で35店舗を展開。16年は40店舗、2年後は50店舗体制を目指している。

 服飾雑貨商として1923年(大12)に創業。その後、紳士服地卸、縫製業、自社ブランド販売と軸足を移してきた。現在は仙台市と中国・北京市郊外にオーダースーツ専用工場を持ち、OEM(相手先ブランド)供給も含めて年間12万着を生産。生地仕入れから縫製、販売までを一貫して扱うSPA(製造直販型小売業)で、大量生産により低コスト化を実現している。

 既存のスーツ量販店が商品陳列に大きなスペースを割いているのに対し、ビルの2階以上のフロアに小さなスペースで開設。家賃や人件費を抑え、オーダースーツの低価格販売を可能にした。

 「スーツを着る人で佐田の名を知らない人がいない企業にしたい」と佐田社長。同社が20―30代の1000人に聞いた結果、既製スーツの購入が大半で、オーダースーツと答えたのはわずか3%だった。

わずか3%の空白地帯を狙う


 佐田社長はこの”空白地帯“に着目。「高価格で敷居が高い」「年配向けの商品」というイメージを払拭(ふっしょく)し、スーツ離れの進む若者にオーダースーツの魅力を伝える。

 その良さは、個々人の体にマッチしたスーツを手に入れられることだ。同社は女性500人を対象に「どんなスーツが男性の印象を台無しにするか」と質問した。結果は「サイズが大きくだぼだぼのスーツ」が、「古くてくたびれたスーツ」「色柄のセンスが悪いスーツ」などを上回り、ダントツで1位になった。「デザインや生地より、体にフィットしていることが重要。オーダースーツなら解決できる」と佐田社長は強調する。

 オーダースーツの強みを最大限生かした活動が、社会貢献活動の一環と位置づけた、プロスポーツチームへの公式スーツ提供だ。サッカーJリーグではベガルタ仙台、名古屋グランパスエイト、柏レイソルなど、プロ野球では東京ヤクルトスワローズ、千葉ロッテマリーンズなどに提供。その合計は14チームにものぼっている。

 日々トレーニングするスポーツ選手は一部の筋肉が発達し、既製スーツが着られない”体形“。しかし、オーダースーツなら問題ない。現在、顧客の8割以上は20―30代の若者だ。

 15年度の売上高は約24億6000万円。「おしゃれは相手のために気遣う”おもてなし“の心だ」と佐田社長。自社のオーダースーツを着用して東京マラソンやスキージャンプ、富士登山などに挑戦。自ら広告塔として”オーダースーツ文化“の発信に努めている。
(文=茂木朝日)

日刊工業新聞2016年2月19日 モノづくり面

COMMENT

宮里秀司
出版局雑誌部
企画委員

アスリートは競技によって、背中や肩、腕、足など一部の筋肉が発達しているため、既成のスーツが合いません。ボタンが飛んだり、脇に裂け目が入るといったハプニングが起きることも。おなか周りが気になる中年サラリーマン向けにも需要が見込めます。

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