国内初、127量子ビット計算機が今秋稼働する!
東京大学と日本IBM
東京大学と日本IBMは、127量子ビットの量子コンピューターを今秋にも稼働させる。27量子ビットの量子コンピューターが稼働する川崎市内の産業振興拠点で運用する。北米以外で稼働するのは日本が初めて。量子コンピューターは用途開発が喫緊の課題。産業界は東大を通じてアプリケーション開発ができる。大学と産業界が連携し、社会実装を加速させる。
かわさき新産業創造センター(KBIC、川崎市幸区)で今秋をめどに稼働させる。量子プロセッサーは127量子ビットのイーグルプロセッサー。100量子ビットを超える量子コンピューターは日本初。東大が専有利用し、量子イノベーションイニシアティブ協議会(QII)を通じて産業界や研究機関に提供する。
IBMは433量子ビットのオスプレイプロセッサーを開発済み。イーグルプロセッサーは21年に発表して改良を重ねてきた。量子ビットの質を含めると演算性能はオスプレイの3―4倍になる。
ジェイ・ガンベッタIBMフェローは「イーグルは3回の改良を経た最高性能のプロセッサー。今度も日本の機体に更新を反映していく」と説明する。東大の相原博昭副学長は「研究と教育を通して量子人材を育成する」と力を込める。
日刊工業新聞 2023年04月24日