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トンネル工事に強い味方、大成建設・アクティオが開発した「爆薬装填装置」の仕組み

トンネル工事に強い味方、大成建設・アクティオが開発した「爆薬装填装置」の仕組み

開発した爆薬充填装置。2トントラックに搭載できる(アクティオ提供)

アクティオ(東京都中央区、小沼直人社長)は大成建設と共同で、山岳トンネル工事の発破掘削で使う爆薬装填装置「T―クイックショット」を開発した。トンネル最先端の掘削面である切羽(きりは)で装填作業を高速化する。同装置の適用により、切羽から数メートル離れた場所から爆薬を迅速に装填できる。作業時間を短縮し安全性と生産性を向上する。

切羽から1・5メートル離れた場所から、安全、迅速に装薬作業ができる。先端に雷管を付けた爆薬・親ダイ(薬包)を装填したパイプを装薬孔に差し込み、圧縮空気で装薬装置本体から爆薬・親ダイを圧送して追加装填する。

リモコンによる簡単操作で、装薬時間を人力より4割短縮できる。圧縮空気による爆薬の圧送で、増しダイ(雷管を装着した爆薬以外の爆薬)後方に詰め物をする作業が不要。密装填で爆薬のエネルギーが岩盤に確実に届き効果的に発破作業ができる。2トントラックに搭載できるコンパクト装置で狭い坑内でも容易に操作ができる。装置1台で爆薬60キログラムを格納可能。制御パソコン画面で稼働状況が見られる。

日刊工業新聞 2023年04月10日

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