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住友重機械工業が中国に射出成形機新棟、高級EV需要狙う

住友重機械工業が中国に射出成形機新棟、高級EV需要狙う

子会社の独デマーグの中国工場。隣接地に組み立て工場を増設する

住友重機械工業は中国の射出成形機事業子会社であるデマーグプラスチックマシナリー(寧波)を通じて、同社の寧波工場(浙江省)内で新棟を着工した。主要顧客であるドイツの大手自動車メーカーが中国の富裕層向けに高級タイプの電気自動車(EV)を投入する計画を踏まえ、同EV向けの射出成形機を新棟で生産する。新棟の床面積は約4000平方メートルで、建設費は数億円。2023年秋をめどに稼働させる。

新棟では型締め力1000―1500トンの大型機種を中心に生産する。生産規模は大型機で年10台程度を見込む。

富裕層向けの高級EVでは、高級感を演出するためのカーブ状のデザインや複雑な色合いなどが採用されることが多い。これらの実現には複合樹脂材への対応など、射出成形機にも高度な専用技術が求められるため、新棟で需要増に備える。

住友重機械は08年にドイツのデマーグを買収し、子会社化した。寧波工場の現状の製造スペースは床面積約1万3000平方メートルで、オフィス部分も含めると同約1万4700平方メートルの規模となる。


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日刊工業新聞 2023年04月07日

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